いつも当店をご利用いただき誠にありがとうございます。
こんにちわ。時計技師の永田です。
ニュースで報道がされていた通り、当店の商品が窃盗されました。
当店をご利用いただいているお客様にご心配おかけしていますが、幸い人的被害はないので良かったです。
またお客様からお預かりしている時計も一つも被害にあう事なく無事でございます。
今回の事件を受け、お客様からの励ましのご連絡をたくさん頂きスタッフ一同、とても励みになりました。
お客様にとってより良いお店になるように精進していきます。
これまでも、これからも当店を宜しくお願い致します。
パテックフィリップ/カラトラバ/オーバーホール/トノーケース/PATEK PHILIPPE/Calatrava/Overhaul/Tonneau case/Cal.23-300PM
今回は皆大好きパテックフィリップカラトラバのオーバーホールです。
キャリバーは23-300PMです。
薄型のトノーケースで2針ですが、スポーティーな印象ですね。
裏蓋はスナップバックではなくスクリューバックになっていますが、結構薄いです。
通常のスクリューバックだと厚みを感じますが、このモデルはデザイン面で薄く見えるような工夫をしているのか、スッキリとした印象です。
長年の汚れが溜まっていますね、、、
初期状態を確認後ケースからムーブメントを取り出し、針と文字盤を外します。
ムーブも比較的薄いですが、受け等の各パーツは程よい厚みがあり華奢な印象は受けません。
ばらす前に顕微鏡で全体を確認してみます。
汚いですね(´;ω;`)
歯車の歯先にも汚れが付着しています。
分解を進めていきます。
巻き真(リューズ)が地板に入る所も汚れが溜まっています。
油切れ+汚れがあると摩擦が大きくなりより摩耗しやすくなってしまうので、定期的にメンテナンスを行うことを推奨致します。
先ほどの2番車のカナの部分にも汚れが付着していますね、、、
超音波洗浄機で洗浄する前に手洗いをします。
洗浄が完了したら、組み立て注油をおこなっていきます。
テンプまで組んだら精度調整を行います。
このテンプ(テンワ)はジャイロマックステンプといい通常の緩急針とは調整方法が違います。
調整方法は専門的な内容になるので割愛します。
文字盤と針を取り付けてケーシングします。
パテックフィリップは巷で言う「世界一の時計ブランド」とされていますが、我々がイメージする現在の腕時計の形(ラウンド)即ち、「普遍的な概念」を腕時計として具現化したからではないかと個人的には思います。(カラトラバ以前も勿論ヤバい時計はあります。)
パテックフィリップ オーバーホール ¥50.000~+TAX(部品代別途請求)
皆様の時計の修理お待ちしております。