1837年に高級馬具工房として創業したエルメスは1927年にエルメス初のジュエリーを発表しました。1937年に当時エルメス代表であったロベール・デュマ氏が海岸を散策中に錨の鎖から着想を得たといわれているシェーヌ・ダンクルは、1938年に登場してからエルメスジュエリーの代表といわれるようになります。本来シェーヌダンクルはTPMサイズからTGMサイズまで5段階で作成されているアイテムなのですが、とても珍しく例外的なアイテムも存在します。
今回ご紹介するアイテムはそのシェーヌダンクルの中でもコマの形が特徴的な初期コマモデルとなります。現代のGMより1回り小さく、コマの形が若干長方形になり角ばっているのが特徴です。さりげない存在感の中に程良い無骨さと品のある雰囲気を纏う秀逸な希少アイテムです。更にこちらのアイテムは刻印が「蟹」であり、60年代頃のアイテムと推測されます。シェーヌダンクルはとてもアイコニックなモデルですが、とりわけ一線を画すこのアイテムを、是非店頭にてご確認ください。