廃盤メンズモデル
カルティエのアーカイブの中で、最も重要なデザインと言っても過言でもないタンク。[Tank Normale/タンクノルマル]は、1919年に作られたタンク型(レクタンギュラーケース)の原型となったモデルで、タンクLCよりも角張った形状からは「戦車の両輪」をしっかりとイメージさせられます。2023年の[CPCP/Collection Privee Cartier Paris/コレクション プリヴェ カルティエ パリ]で復刻されたことにより、タンクノーマルではなくタンクノルマルと読みが変更されました。
今回は、1973年に発表された[Louis Cartier Collection/ルイカルティエコレクション]で展開されたRef.78092のご紹介です。直線的で武骨さすら感じさせるフォルムは、アールデコの概念を色濃く映し出したデザイン。伝統的なローマ数字のインデックスやブルースチールハンド、サファイアカボションリューズといった伝統的な要素も集約されており、時代を超える美観を備えています。
ムーブメントは、手巻きキャリバー78を搭載。卓越した精度と耐久性を持ち、メンテナンス性の高さはもちろん、ETAベースの名機キャリバー78-1にアップデートされる前の、70年代前半の短い期間のみ製造された貴重なムーブメントです。
レザーブレスには、クロコダイルレザーのブラックをセッティング。貴重な純正イエローゴールド製の初期型Dバックルはサイズ調整ができない仕様のため、現状のものが合わない場合は別途製作いたします(無料施工/約1ヵ月)。一部のタンキストからは「タンクノルマルこそオリジナル」と称されるほどの存在です。ムーブメントと隠し文字の無いローマンダイヤルである事から70年代製の個体ですが、クラックの入ったSWISS表記である事もこの時計への興味を掻き立てます。是非、店頭にてご覧ください。ご委託品のため、販売後にメンテナンスを行ってからお渡しとなります(無料施工/約3か月)。