廃盤メンズモデル
20世紀初めに戦争の気運が高まったことで、時計を取り出す手間を省く、実用性の高さから腕時計への興味が高まり、懐中時計にラグを付けた様な面影を強く残した、『トレンチウォッチ』が浸透していきます。トレンチとは戦争で歩兵が攻撃から身を守る穴や溝を意味し、それが後の、私たちが目にしている腕時計へとなっていきます。
今回ご紹介のモデルは、その年代特有のポーセリンダイヤルを使用した、トレンチウォッチのご紹介です。ポーセリンとは、1920年代より減少した技法で、陶磁器と同じ、釉薬をのせて高熱で焼成する製法の為、経年劣化はないが、割れやすく、クラックの無い綺麗な個体は、とても貴重な存在と言えます。現代のエナメル製法とは違った、惹きつけられる鮮やかで深みのあるホワイトダイヤルに、ブルースチール加工の施されたリーフハンドのコントラストで、今のものにはない格別な雰囲気を演出しています。
搭載ムーブメントは、キャリバー13.34。"ダボ押し"といわれる3と4の間にあるボタンを押し込んだままの状態で、リューズを回し時刻を合わせをする、特有の構造となっております。マニュファクチュールとして多くのトレンチウォッチに使用されたムーブメントで、メンテナンス性も高く、安心してお使い頂けます。
レザーブレスには、モレラート社製リザードレザーのネイビーをセレクトしております。ヴィンテージでしか手に入れる事の出来ない素晴らしいデザインで、100年以上昔になる1910年代に製造されている歴史的にも貴重な個体です。是非お手にとってご覧ください。