廃盤メンズモデル
1865年創業の「Zenith / ゼニス」は、ムーブメント製造において他社を圧倒する技術力を持っており、第一次世界大戦ではアメリカ軍、第二次世界大戦ではイギリス軍、ドイツ軍が採用していた事から、早くから技術的に信頼性の高いメーカーとして広く認知されてたかを知る事が出来ます。
今回は、ゼニスの歴史的な書籍[Zenith:Swiss Watch Manufacture Since 1865]の表紙となったことから、通称"カバーガール"と呼ばれるRef.A3818/SP1301のご紹介です。1971年に1,000本生産のみで"幻"と言われる程、希少性が高く、2020年にも極少数の100本限定で復刻された、クロノグラフの中でもシャープで爽やかな印象のモデル。ヘアライン加工の施された鮮やかな色のペトロールブルーで統一されたダイヤルに、"サメの歯"と言われる1/5秒を定義するピラミッド型の目盛りで、より正確なタイム計測が身近となる機能美をも感じさせる素晴らしいディテール。機能美のある卓越した美しさに稀有な存在感を放ち、多くの時計愛好家を魅了してきた至極の逸品です。
ムーブメントは、キャリバー3019PHCを搭載。正確なタイム計測を目的に、各メーカーはそれまで製作できなかった自動巻きクロノグラフの製造を目指しますが、非常に複雑な設計で難易度が高く困難を極めました。その中でゼニス・モバードの2社合同で問題点を克服し、ハイビートの世界初の自動巻きクロノグラフムーブメントとして、精度を安定させたキャリバー3019PHCを製作。時計の世界を飛躍的に進化させたムーブメントであることは勿論の事、後のクォーツショックで巻き起こった"屋根裏部屋"での逸話を経て復活し、ロレックスのデイトナのベースキャリバーとしても長きに渡り使われた、クロノグラフ史上最高峰と言われる名機となります。
ブレスレットには、ゼニスは勿論、ブライトリングやホイヤーのブレスを手がけたNSA社製のヴィンテージステンレスブレスレットが付属されております。当時のカラーテレビ等の普及により、鮮やかなカラーを多用し近未来的なデザインが潮流となった独特なデザインや、今でも製造されている究極のムーブメントの原点とも言える素晴らしい個体を是非店頭にてご覧ください。