1961年に誕生し、日本製機械式時計の発展を支えてきた[King Seiko/キングセイコー]。2022年に再登場したことで、新たにその魅力に心を惹かれる人も増えているのではないでしょうか。

キングセイコーは、当時セイコー社内で、諏訪精工舎(後のグランドセイコー)と、第二精工舎(亀戸工場)が互いに技術を競い合いながら開発していたシリーズで、国内時計技術の進化を象徴する存在でもあります。その中で誕生した[56KS]は、国産高級機としての完成度を極めた世代とされています。

今回は、そのキングセイコー第三世代にあたるモデル、Ref.5625-7120のご紹介です。機密性を高め、防水性を向上させるためのワンピースケースを採用。そのシャープな造形と磨き込まれたケースは、まさに"グランドセイコーと張り合うために生まれた存在"とされています。端正なシルバーダイヤルには12時位置にアプライドロゴを配し、シンプルなバーハンドとバーインデックスには墨入れが施されており、視認性と上品さを兼ね備えたデザインです。

ムーブメントは、自動巻きハイビート28,800振動のキャリバー5625Aを搭載。1960年代後半に登場したムーブメントで、精度・耐久性ともに高い評価を獲得しています。特にこのムーブメントは、国産時計が世界のクロノメーター規格に挑戦していた時代を支えた存在として知られています。

レザーブレスには、当店オリジナルのクロコダイルレザーのマットブラックをセッティング。

ヴィンテージ特有の風格と深みを備え、腕元に確かな存在感をもたらす素敵な時計です。是非、店頭にてご覧ください。