1837年に高級馬具工房として創業したエルメスは、卓越したクラフツマンシップと洗練されたデザインを融合させたアイテムを生み出し続けています。1937年、当時の代表ロベール・デュマ氏が海岸を散策中、錨（いかり）の鎖に着目し、そこから着想を得たことで、翌1938年に誕生したのが「シェーヌ・ダンクル（Chaîne d'Ancre）」。このコレクションは、今やエルメスジュエリーを象徴するアイコンのひとつとなっています。

今回ご紹介するのは、その伝統的なアンカーリンクを再解釈した「Chaîne d’Ancre GAME（シェーヌ・ダンクル・ゲーム）」ロングネックレス。このシリーズは、ジュエリー部門のクリエイティブ・ディレクターであるピエール・アルディ氏の手によって2020年代に登場しました。彼は1990年代後半からエルメスのシューズデザインを手がけ、2001年にはジュエリーラインの立ち上げにも中心的な役割を果たした人物です。

ピエール・アルディによって再構築されたChaîne d’Ancre GAMEは、クラシックなアンカーリンクに、まるで建築的なスカルプチャーのような存在感を与え、現代的な美学を吹き込みました。クラシックとモダンの絶妙な融合を体現するこのネックレスは、まさにエルメスが提案する”新たなラグジュアリーのかたち”といえます。是非店頭で、その大胆で彫刻的なデザインに触れてみてください。