[LIP/リップ]は1867年、フランス東部ブザンソンで創業した老舗ウォッチブランド。フランス軍への採用や他ブランドへの供給など、高い技術力で知られています。一方、1973年にはTGVを手がけたデザイナー、[Roger Tallon/ロジェ・タロン]を起用し、名作[Mach2000/マッハ2000]を発表。インダストリアルデザインを取り入れたその革新性は、今なおフレンチデザインの象徴として、ニューヨーク近代美術館に永久収蔵されています。
今回は、1970年代特有の近未来的なデザインで、時計ファンはもちろん、世界中のデザインコレクターに鮮烈な印象を与えた名作、Ref.615460のご紹介です。中でも本モデルは、流通の少ない希少なグレーダイヤルに、視認性と個性を兼ね備えたオレンジの針とインデックスが鮮やかに映える一本。メインカラーのブラックとは異なる柔らかなトーンが、独特の存在感を演出しています。現行の"ミニスクエア"よりひと回り大きなケースに、レトロフューチャーな空気感と、当時ならではの重厚な風格を宿した、自動巻ムーブメント搭載の貴重なヴィンテージモデルです。
ムーブメントは、自動巻きキャリバー7525/2を搭載。ドイツの名門エボーシュメーカー、[Durowe/デュローヴェ]社製のキャリバーR573をベースとしたハイスペックムーブメントを採用。卓越した精度と耐久性を持ち、メンテナンス性にも優れています。
ブレスレットには、純正ラバーベルトのグレーをセッティング。
球体リューズを備えたユニークなデザインは、それまでの時計の常識を覆し、近未来的な美意識を体現。時代を超えて愛される造形は、今なおファッションとインダストリアルデザインの両面で影響を与え続け、単なる時計の枠を超えた"アートピース"としての存在感を放つ逸品です。是非、店頭にてご覧ください。