1837年にアメリカ・ニューヨークで創業したティファニーは、東洋、特に日本やヨーロッパの珍しい工芸品を販売することで知名度を高めました。その後、本格的に宝石事業へ進出し、1851年には自社工房を設立。そこで生み出された高品質で精巧な銀食器は、1867年のパリ万博でアメリカ企業として初の受賞を果たしました。

当時、ジュエリーは非常に高価で、多くのアメリカ人にとって手の届きにくいものでした。しかし、1868年にティファニーがゴールドのファッションジュエリーの製造を開始したことで、ジュエリーはより身近な存在となり、多くの人々に親しまれるようになりました。

今回ご紹介するのは、メッシュのような編み目が特徴的な90年代ヴィンテージのK18ゴールドリング。現在は廃盤となっており、その希少性からヴィンテージ市場でも高い人気を誇ります。国内では「ミネヴァリー」、海外では「ヴァネリー(Vannerie)」として流通しており、「ヴァネリー」はフランス語で「バスケットワーク（かご細工）」を意味します。

ティファニーの卓越した金工技術によって生み出されたこのメッシュモチーフのジュエリーは、編み目からのぞくゴールドの輝きが、宝石を使用せずとも華やかな煌めきを放ちます。控えめながらも高度な技術が詰まったデザインは、腕時計や他のジュエリーとも合わせやすくコーディネートの幅を広げてくれます。是非店頭でその魅力をお確かめください。