[IWC/International Watch Company]は社名が表しているように、伝統的なスイスとアメリカの洗練された機械生産技術を融合させ、1868年に創業したスイスの時計会社です。優秀の証であるクロノメーター規格よりも厳しいとされる社内規格を持ち、軍用時計等の多くの名機を輩出。質実剛健なデザインと卓越した技術力で、優れた時計製造を続けてきました。

今回は、ヴィンテージ時計らしい風合いと綺麗な顔立ちをしたモデルのご紹介です。イエローゴールドで仕上げられた、ラグの造形が美しく、希少な存在であるボンベイケースのモデルです。趣を感じさせるアラビア数字とスクエアインデックスのシルバーダイヤルに、ドルフィンハンドが風格を感じさせてくれます。勿論、オールドインターの特性である、ミニッツマーカーに金属のボールを埋め込む、[パール・ドロップ手法/Pearl drop]も健在し、腕時計の本質を妥協なく追求した職人気質を感じさせる素晴らしいディテールです。

ムーブメントは、手巻きキャリバー89を搭載。1945年にIWCのテクニカルディレクターとして迎えられた『アルバート・ペラトン/Albert Peraton』は、最初のプロジェクトとして、1930年代始めからIWCの主力であったキャリバー83の骨格を使いキャリバー89を開発。軍用時計の名作Mark11のパイロット時計に使われたことで有名ですが、それまで軍隊を中心に考えられていた教訓を生かし、民間用としても機能の高さを実証。そして平行に施された縞模様・コート・ド・ジュネーブ(Geneva Stripes)を施された美しさと同時に、小型で薄型の手巻きキャリバーとして確かな地位を確立した名機です。

レザーブレスには、当店オリジナルのクロコダイルレザーベルトのブラウンをセッティング。とても綺麗な状態で70年以上経過したものとは思えない素晴らしい状態です。何処か男らしく上品で、時代を超えた美しさを感じさせる格別なオーラを放った一本。是非お手に取ってご覧ください。