Tiffany & Co.は1837年に創業し、19世紀半ばにはアメリカの発展とともに名声を確立。南北戦争時には軍用銀製品を提供し、兵士の「ドッグタグ(認識票)」が後のIDジュエリーの原型とされています。第二次世界大戦後、退役軍人が仲間との絆を象徴するIDブレスレットを身につけるようになり、次第にファッションとして定着しました。
1950年代にはハリウッドスターの影響で人気が拡大し、1980〜90年代にはヒップホップ文化とも融合。エレガントかつ洗練されたデザインがファッション界でも支持を集めました。21世紀に入ると、Tiffany & Co.はパーソナライズ(刻印カスタマイズ)のトレンドを取り入れ、「Return to Tiffany」シリーズが象徴的なコレクションとなり爆発的な人気を博しました。
今回ご紹介するIDブレスレットは、カーブを描くチェーンと存在感のあるプレートが特徴的なデザイン。ブランドロゴの刻印などから、90年代のアイテムと推測されます。スターリングシルバーの輝きが、性別を問わず装いを格上げしてくれます。軍事用途から発展したIDジュエリーは、時代とともに進化を続けながら、個々のアイデンティティを表現する象徴的なアイテムとなりました。ぜひ店頭でその魅力をお確かめください。