エルメスは1927年に初のジュエリーを発表し、当初から馬具や船の錨(いかり)など、身近なデザインをジュエリーに落とし込んできました。また、エルメスでは世界各地の都市にちなんだコレクションが多く存在します。今回は、1960年代に発表された歴史ある希少な「オーディエルヌ」ブレスレットをご紹介します。
「オーディエルヌ」とは、フランス北西部ブルターニュ地方にある海岸沿いの町を指し、その自然の美しさと海洋遺産を反映したデザインとなっています。険しくも美しい海岸線や海の精神が込められ、セーリングや地元の漁師に欠かせない縄がモチーフになっているといわれています。発売当初から、このブレスレットのコンセプトは現代のコレクションと同様であり、オーディエルヌ地方の雰囲気と海岸の風景から強い影響を受けています。自然からインスピレーションを得ながらも、高品質な素材とエレガントなデザインを兼ね備えた、まさにエルメスらしい逸品です。
ホールマークが蟹であること、そしてブランド刻印から、このブレスレットが1960年代頃のSV800(シルバー800)であることがわかります。サイズはGMで、大ぶりなデザインが手元を印象的に演出します。沿岸地域の穏やかで美しい自然が、職人技によって見事に表現されたブレスレットを、ぜひ店頭でご覧ください。