1837年に高級馬具工房として創業したエルメスは、1927年に初のジュエリーラインを発表しました。その後、1950年以降になると、金細工職人ジョージ・ランファン氏によるジュエリーが数多く登場します。彼の作品には「GL」と彫られたマークがあり、それが彼の工房のものであることを示しています。
1903年、フランスのジュエリー専門誌にジョージ・ランファン氏が取り上げられた時点で、すでに彼の才能は広く知られていました。しかし、当時はまだ工房のホールマークを持っておらず、後にエルメスやカルティエ、ヴァン クリーフ&アーペルとのパートナーシップを結ぶようになってから、独自のホールマークを付けるようになったといわれています。
同氏の代表的な作品のひとつに、エルメスの「ヴァンドームコレクション」があります。今回ご紹介するイヤリングも、ヴァンドームと同様に細かく織り込まれたようなテクスチャーが施されており、ジョージ・ランファン氏の特徴的なデザインが感じられます。
内側には“HERMÈS”の手彫り刻印とイーグルスタンプがあり、1960年代頃のアイテムであることが推測できます。立体的な幾何学モチーフとドットの組み合わせデザインにより、耳元を一瞬でゴージャスな印象に。こちらのアイテムは、ピアス仕様へとリメイク済みの商品です。デザイン部分はオリジナルのまま、ピアスとして気軽にお使いいただけます。
ジョージ・ランファン工房のジュエリーの中でも、良好な状態で現存するものは大変貴重です。また、ゴールド製であることから、その希少価値は一層高まっていくでしょう。是非店頭で、この逸品をお手に取ってご覧ください。