1919年にヨーロッパで生まれた機能的な芸術[Bauhaus/バウハウス]を基に、無駄のない美しさを時計のデザインに反映させたモデル[Calatrava/カラトラバ]。1930年代初頭にモダニズムの先駆けとして誕生し、革新的で美しさの光るそのシンプルなデザインは、私たちが想像する腕時計の形を定義づけたとも言われています。
今回は、ヴィンテージパテックの中でも特に高い人気と評価を誇る名作、通称"ビッグカラトラバ"ことRef.570のご紹介です。名機Ref.96のラージサイズとして1938年に誕生しました。クラシカルな意匠をそのままに、当時としては大胆な35.5mmのケース径を採用。現代においても理想的なバランスを誇り、"ヴィンテージ・ドレスウォッチの完成形"とも称されています。中でも、流通数が極めて少ないホワイトゴールド製で、フラットなベゼルと引き締まったケースラインが織りなす洗練されたフォルムに、ドルフィンハンドと砲弾型のバレットインデックスが絶妙に調和し、控えめながらも確かな気品を放ちます。無駄を削ぎ落とした端正な佇まいは、まさにカラトラバの真髄。時代を超えて語り継がれるに相応しい存在です。
ムーブメントは、手巻きキャリバー27SCを搭載。スイス時計の伝統と文化を継承し、厳格な検査基準をクリアした[geneve Seal/ジュネーブシール]を取得した高品質ムーブメントです。縞模様のコート・ド・ジュネーブ(Geneve Stripes)が施され、美しさと精密さを兼ね備えた仕上がりとなっています。
レザーブレスには、当店オリジナルのクロコダイルレザーのシャイニーブラックをセッティング。貴重なホワイトゴールド製の純正尾錠が付属しております。今回の販売にあたり、メーカーアーカイブを2019年9月に取得しておりますので、ご購入時にお渡しいたします。また、2022年3月に行われたメーカー修理(オーバーホール・時分針仕上げ・秒針交換・リューズ交換・バネ棒交換)の明細書とアフターサービスケースも付属いたします。
過剰な装飾を排したミニマルな美しさが魅力で、静かな存在感と品格で魅せる、まさに"カラトラバらしさ"を体現した逸品です。是非、店頭にてご覧ください。