カルティエは20世紀初頭に腕時計の製造を開始して以来、角型やクッション型、アシンメトリー型など、豊富なバリエーションのケースデザインを展開し、宝飾時計というジャンルを確立してきました。時計を単なる時間を知る道具ではなく、身につける芸術品として世界に広め、時計業界に大きな影響を与え続けています。
今回は、フォルムの美しさが際立つモデル、[Trianon/トリアノンSM]Ref.96056のご紹介です。フランス語で"宮殿"を意味する名にふさわしく、優雅さと威厳を併せ持つ稀少なモデル。カルティエの中でも珍しい八角形オクタゴンベゼルを採用しており、その独特なフォルムが高いデザイン性と個性を演出してくれます。70年代製のシンボルと言えるPARIS表記のホワイトローマンダイヤルに、ブルースチールハンドやサファイアカボションリューズなどの伝統的なディテールが集約されており、人々の心を強く惹きつける逸品です。
ムーブメントには、極薄設計に定評のある[フレデリック ピゲ]製の高級手巻きキャリバー21を搭載。かつてはパテック フィリップがルクルト社以外から採用した数少ないムーブメントとして知られ、名機キャリバー175のベースにもなった極薄ムーブメントです。現在、フレデリック ピゲはブランパンに統合され、製造拠点は[ブランパン マニュファクチュール]として継承。ブランド名こそ姿を消しましたが、その精緻な技術と伝統は、今なおブランパンの時計づくりに息づいています。
レザーブレスには、当店オリジナルのクロコダイルレザーのシャイニーブラックをセッティング。柔らかなラインが美しいキャップゴールド製のカルティエ純正尾錠も付属しております。
流通数が少なく、希少性の高いモデルのため、時計愛好家の間では密かに注目を集める貴重な存在。時代に捉われることのない気品を感じさせてくれる素敵な時計です。是非、店頭にてご覧ください。