1755年の創業以来、一度も途絶えることなく歴史を刻んできた、世界最古の時計ブランドとされる[Vacheron Constantin/ヴァシュロンコンスタンタン]。同じく世界三大時計に数えられるパテック・フィリップやオーデマ・ピゲと並び、卓越した精度と信頼性、そして洗練された美しいデザインで知られています。

今回は、ヴァシュロン・コンスタンタンの名作のひとつ、薄型自動巻きモデルエクストラフラットRef.7529Qをご紹介いたします。このモデルは、ステンレススチール製のラウンドケースに、ヘアライン加工による独特なモザイク模様を施したシルバーダイヤルを採用しており、さりげない美しさを演出しています。繊細なバーインデックスとペンシルハンドが調和し、気品あるエレガントな雰囲気を醸し出すデザインです。

ムーブメントは、自動巻きキャリバーK1121を搭載。1967年にジャガールクルトが開発した傑作キャリバー920をベースにしています。自動巻きローターの改良として、21金製のリング状ローターを採用することで安定感を高め、完成度の高い薄型自動巻きムーブメントを実現しました。ヴァシュロン・コンスタンタン創業222周年モデルをはじめ、さまざまなモデルにも使用され、その完成度から現在でも微調整を重ねながら採用され続けています。

レザーブレスは、当店オリジナルのクロコダイルレザーのシャイニーブラックをセッティング。貴重なステンレス製のヴァシュロンコンスタンタン純正尾錠も付属しております。純正ボックスと当時のギャランティカードも付属しており、大切に扱われてきた逸品であることが窺えます。その均整の取れた美しいフォルムは、さまざまなシーンでご愛用いただけることでしょう。是非、店頭にてご覧ください。

1980年代のステンレススチールケースのモデルには、ホワイトゴールドメッキまたは白くなる加工が施されていたと考えられます。当時、マルタ十字が入っていないクラウンを持つスチール製モデルが存在しましたが、大半がゴールドケース仕様であったことから、部品の流用が行われていた可能性が高いと推測されます。この点について、マルタ十字入りスチールリューズ仕様のモデルに関する情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お話をお聞かせいただければ幸いです。