廃盤メンズモデル
[IWC/International Watch Company]は社名が表しているように、伝統的なスイスとアメリカの洗練された機械生産技術を融合させ、1868年に創業したスイスの時計会社です。優秀の証であるクロノメーター規格よりも厳しいとされる社内規格を持ち、軍用時計等の多くの名機を輩出。質実剛健なデザインと卓越した技術力で、優れた時計製造を続けてきました。
今回は、蓋が無いシンプルなオープンフェイススタイルの懐中時計[ポケットウォッチ]モデル、Ref.210のご紹介です。懐中時計の歴史は古く、1600年代には製造されていましたが、当時製造が可能な時計技師がわずかだったため、一部の王侯貴族しか手にすることのできない高級品でした。その視認性や耐磁性の高さから、現在でも鉄道時計やナースウォッチとして活躍。IWCでも、ブランド創業時より100年以上製造され続けており、高い評価を受けています。本個体は、ケースやボウ・ステム含めてイエローゴールドで統一されたケースに、柔らかい印象のアイボリーダイヤルとスモールセコンドが、ヴィンテージの趣を持ちながらも、華やかな印象を与えるデザイン。ミニッツマーカーに金属のボールを埋め込んだ[Pearl drop/パール・ドロップ]手法も健在し、職人の技が光る、シンプルでありながら静かな高級感が漂う素晴らしいモデルです。
ムーブメントは、1927年から1962年にかけて製造されていた、キャリバー95を搭載。ムーブメント厚が3.2mmと他の懐中ムーブメントに比べて薄く、当時は画期的な薄さの懐中時計でした。それだけでなく、コート・ド・ジュネーブ(Geneva Stripes)やペルラージュ模様が施されているハイグレードな作りのために生産数は少なかったようで、わずか9,000点程しか製造されなかったとも言われています。
お好きな専用チェーンやレザーの紐等を合わせて身に着けていただいたり、スタンドにセッティングしてインテリアにしていただくなど、幅広く楽しむことができます。また、金属アレルギーの方や、お仕事柄腕時計を着けることが難しい方にもお勧めしたい逸品。是非店頭にてご覧ください。