廃盤メンズモデル
1947年に世界初のアラーム付き腕時計を発表した[Vulcain / ヴァルカン]。懐中時計にしか存在しなかったアラーム機能を腕時計のサイズに収めるという難題をクリアし、歴代のアメリカ大統領が身に着けていたことで、多くの人々に知られるようになりました。
今回は、コオロギという意味を持つ名を冠した[Cricket Alarm/クリケットアラーム]のご紹介です。二重構造の裏蓋によりアラームが共鳴し、その小さなサイズからは想像できないほどに、コオロギの鳴き声のような大きな音を響かせることから、この名前が付けられました。愛らしさすら感じるぽってりとしたイエローゴールドのケースフォルムに、しっとりとした独特の艶を残す希少なブラックミラーダイヤルで、美しさと武骨感を併せ持つ素晴らしいデザイン。端正な形状のドルフィンハンドや、飛びアラビアとクサビインデックスも、50年代らしさを漂わせる魅力的なディテールです。
ムーブメントは、伝説的なファーストアラームキャリバーとして知られる、手巻きキャリバー120を搭載。時計用とアラーム用の香箱がそれぞれ内蔵されており、通常位置でリューズを上方向に巻き上げるとアラーム用のゼンマイが巻かれ、下方向に巻き上げると時計用のゼンマイが巻かれます(一般的な手巻き時計とは逆回しです)。アラームの設定方法も、独自の機構を持っています。まず、2時位置にあるプッシュボタンを1段押すとリューズが1段上がり、アラームがOFFになります。次に、再度プッシュボタンを押すとリューズが2段上がり、アラームの時刻を設定することができます。最後に、リューズを押し込むとボタンが元の位置に戻り、アラームがONの状態になります。
レザーブレスには、アメリカ・シカゴの老舗レザーメーカー・ホーウィン社が展開する、オールデンや他有名ワークブーツ等に使用されているクロムエクセルレザーのバーガンディーをセッティングし、ケースの裏側にも同素材のバックプロテクターが付属しております。エベレストに次ぐ世界第2位の高さを誇るK2や、赤道アフリカのジャングルなどのフィールドでも活躍した歴史的な逸品です。是非、店頭にてご覧ください。