廃盤メンズモデル。
懐中時計を腕に付ける、それがリストウォッチの始まりとなり、20世紀初めに戦争の気運が高まったことで、実用性の高さから腕時計への興味が高まり、第一次世界大戦後には各国が軍用として正式に導入を始め、軍用としての多くのモデルが開発される様になります。特にオメガはイギリス軍に正式契約を決めたことで多くのミリタリーモデルを製作し、のちにキャリバー30を開発、オメガを世界ブランドに押し上げるきっかけとなりました。
そんなオメガより、名機と言われるキャリバー30シリーズの原型とされる貴重なモデル、Ref.598832ご紹介です。1938年頃製造されたモデルで、自然にアイボリーへと経年褐色した素晴らしいダイヤルに深い味わいがあり、バレットインデックスとアラビア数字、そしてブルースティール加工の施されたリーフハンド針とバレットインデックス、さらにアンティーク時計のシンボルともいえるスモールセコンドの存在、それら全ての組み合わせが際立ち、現在のオメガとの差を感じさせる抜群のディテールであり、正に経年変化した色合いを楽しみたい方にはお勧めであるアイテムです。
搭載されたムーブメントは手巻きキャリバー26.5.SOB-T2を搭載。1926年からマイナーチェンジを繰り返し1941年まで製造されていた名機であり、1939年に開発されるキャリバー30の前の主力キャリバーとして、ミリタリーモデルらも数多く採用された存在。中でも耐磁気、耐震を備えていることから軍用としての意識していたことは間違いのないキャリバーです。
レザーブレスには当店オリジナルのクロコダイルレザーブレスのシャイニーブラックをセレクトしております。ケース幅30ミリでボーイズサイズの様なサイズ感であり、小ぶりなモデルを好む男性は勿論の事、女性にも使って頂ける現代のファッション感覚で見た時に、好ましいサイズの個体です。ヴィンテージですので使用感は御座いますが、ケース、ムーブメント、全ての状態の良さを感じさせる、80年以上前のものとは思えない素晴らしいコンディション。品格があり趣も感じさせてくれる、とても味わいのある素敵な時計です。ぜひ店頭にて御覧ください。