廃盤メンズモデル
[Tank Normale / タンクノーマル]とは、平和を願い戦車と銃弾をモチーフに直線的でフラットなケースが特徴的で、1919年に作られるタンク型(レクタンギュラーケース)の原型となったモデルです。後に今も人々を魅了し続けるタンクルイカルティエを含む全てのタンクウォッチの原型です。
今回ご紹介のRef.02は、エクストラフラットと呼ばれる薄型のソリッドゴールドケースのモデルです。アールデコの概念を色濃く映し出している直線的なケースデザインと当時のソリッドゴールドモデルにのみに見られた6時側に書かれたPARIS文字、サファイアカボションリューズとブルースチールハンドのセッティングは、ルイカルティエコレクションにつながる60年代のディティールを知る上でも非常に興味深い一本です。
搭載ムーブメントは、ジャガールクルト製手巻きキャリバーP838。1940年代のディテールを再現する上で欠かす事の出来なかった薄型ムーブメントであり、カルティエとルクルトの長い共存の歴史を受け継ぐ、重要なディテールの一つです。当時、ルクルトはオーデマピゲやヴァシュロンへの機械提供を実現しており、技術力の高さをうかがい知る事の出来る美しい機械であるとも言えます。
バックルには、カルティエの発明品でもある、当時の18Kイエローゴールド製「Deployant Clasp / Dバックル」が付属され、変わらぬオリジナルのセットアップであることが、大切にされていた事を感じさせてくれます。ダイヤルコンディションは良くない物の、ルクルトムーブと最初のタンクと言う、カルティエウォッチコレクションにおいて重要な要素が全て満たされた大きな存在の逸品です。是非お手に取ってご覧ください。