廃盤メンズモデル
エニカ社は1854年スイスで創業の、土星のマークがブランドシンボルの「ENICAR / エニカ」。1931年にスタートさせたSherpaシリーズは、高い防水機能で極限の状態でも使えることで、世界的に成功を収めた名シリーズ。自社製(AR社)のムーブメントを搭載し、1910年代には多くのヨーロッパ鉄道の時計や米空軍時計にも採用され、かつては日本でも人気を集めた、優秀で実績のあるブランドです。
今回ご紹介のRef.100/207BASは、1956年から展開されたダイバーズウォッチ「Sea Pearl / シーパール」です。防水性、気密性などの性能面が高く評価され、プロに愛された時計として、当時では先進的な機能性の高いスクリューバックケースを採用したモデル。同年代のロレックスやオメガと同様のシンプルで綺麗なアイボリーダイヤルに、形の良いアップライトクサビインデックスとドルフィンハンド。全てのデザインが立体的に作られた、視認性の高い素晴らしいディテールで、如何に手間を掛けて製造されていたかを感じ取る事が出来る逸品です。
ムーブメントは、アンティーク市場での評価が疑問に思える程の、仕上りの良い自社ムーブメントキャリバーAR1125を搭載。1962年にリリースされたエニカの最高のムーブメントの1つと言われ、針を12時から8時の間で繰り返し前後に動かすとデイトを進められる、クイックチェンジ機能のある実用性の高い存在。ちなみにキャリバーネームのARとは、「Ariste Racine(AR) / アリオスト ラシーヌ」の略で、その名の通り、エニカ(Racineを逆から呼んだ名前)とARの創業者と同一人物となります。だからこそ、系列会社が存在し、マニュファクチュールと言う一面もあったということの、奥の深さを知る事ができます。
レザーブレスには、当店オリジナルのゴートスキンレザーベルトのネイビーをセレクト。アンティーク時計らしい貴重なディテールと素敵な顔立ち、そして、面白味を堪能できる素晴らしい時計を是非店頭にてご覧ください。